マンガの同時発売について

久しぶりにこのカテゴリ使ったわー。日曜日はどうせキバ・プリキュアの感想しかないんだからこの辺に無駄話でも詰め込んでみるのも手かも。月4回なら負担にもならなさそうだし。忘れちゃいそうですけど(^^;

さて本題。
最近…ではありませんが、1・2巻同時発売、上下巻同時発売というマンガ作品を数は多くないものの見かけます。
最近では杉基イクラ/桜庭一樹砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」や磯谷友紀本屋の森のあかり*1なんかが同時発売の作品でしたね。
自分は完全単行本派なので、単行本の内容の続きを本誌で追ったりはしていません。それゆえ、同時に発売してもらうと一気に読み進むことができ、最新の話題に近いところまでついていくことができます。しかし、同時発売をしてしまうと原稿のストックがなくなってしまい、続巻がなかなか出ずにやきもきするという状況に陥ってしまうこともしばしばあります。

そこで、今回は同時発売のマンガが、どのような狙いを持っているのかについて思ったことを書いてみようかと思います。
なかなか失礼なことを書いてるような気がしますがあまり怒らないでね。

1.一緒に買ってもらう意図があるため

まぁこれは当然のような気がしますが。
1・2巻ならまだしも、上下巻同時発売の場合、完結していることが分かっているのでどちらも買っていこう、という心理が働いてしまうような気がします。そうすると1巻・2巻とばらばらに出すよりは手にとってもらう率が高まりますね。
中身が自分の好みと合わないかもしれないのに、一度に2巻まで購入して貰えるのですから、売りやすいですね。
ちなみに私は上下巻であっても1冊ずつ買っちゃいます。不安ですから。

2.書店の陳列棚で目立つため

書店である本の新刊が出たとき、既刊本も一緒に新刊コーナーに並べている場合がありますよね。あれと一緒で、新刊だけのコーナーであっても、同タイトルが占有する書架のスペースが大きければ多いほど人の目に付くわけですから、販促効果があるのではないかと。
平積みの列が1列と2列、どちら目につき易いかという例えの方がよかったかも…。

3.時期が絡んでくる場合

時事ネタなどを取り扱った作品は、その時期を逃すと遅い作品になってしまいます。
例えば、「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」は桜庭一樹さんが直木賞を取ったという話題で、知名度はものすごく上がったと思います。1冊だけ販売しても手に取る人は多かったと思いますが、2巻が出るのは月刊誌の場合は大抵6ヶ月の間が開きます。その頃には「直木賞を取った」という話題は旬を過ぎており、副次的効果はなくなってしまいます。
同時発売にすることによって商売のチャンスを逃さずに捉えることができたのかもしれません。
(…まぁ、もともと同時発売は決まっていたのかもしれませんが。)
このような特殊なケースを除いても、野球のシーズン開幕に合わせて野球マンガを、ドラマや映画のタイアップに合わせて、など、目に付くチャンスが広がりますよね。

4.1巻だけでは内容の良さが伝わらない場合

初めはだめだったけど、だんだんと面白くなる作品というものは往々にして存在するものです。
自分のように1巻だけしか買わないと、1巻の時点の評価で買うか買わないか決めてしまうため、面白くなってくる作品を逃してしまう可能性があります。
続巻する場合に限定はされますが、通して読むことで面白いと感じられる作品をプッシュするのには適しているかと思います。

5.本誌と連動している場合

単行本を同時に出すと、連載分のストックがなくなってしまうという話を最初にしましたが、それを逆さ手に取り、「この続きは本誌ですぐ読める!」などと帯に書くことで本誌の売り上げを伸ばそうという意図がある場合もあるかと思います。
とはいっても、このような売り方をしていた同時発売の作品は見たことがなく、小林尽夏のあらし!」、羽海野チカ3月のライオン」といった作者のネームバリューがある作品で使われた手法です。
そのうち使われるかもしれませんね。


…とまぁ、いくつか思い当たることを書いてみました。特にまとめなどはないですが、よく考えたら1・2・3などは新装版や豪華版単行本にも当てはまるかもしれませんね。
同時発売の作品を一緒に買っちゃうと、失敗だった、って時に取り返しがつかなくなるから気をつけましょう(^^;

*1:本屋の森のあかり」は同時発売ではなかったようです。なまえさんありがとうございました〜><